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Asia Furnishing Fair 2023に出展いたします!

「アジア・ファニシング・フェア2023」に出展いたします!
STH出展ページはこちら

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適格請求書発行事業者(インボイス制度)登録 を行いました。

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2023年10月以降すべてのサービスにおいて適格請求書(インボイス)に対応致しますので、安心してサービスをご利用していただけます。

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事務所移転のお知らせ

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
このたび、事業展開の拡大のため、2022年6月1日より営業拠点を神奈川県横浜市に移転させて頂く事になりました。
これを機に社員一同、気持ちを新たに、より一層社業に専心する所存でございます。

今後とも倍旧のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。

 

【移転先住所】
〒222-0033
 神奈川県横浜市港北区新横浜
 1-14-20光正第二ビル802
TEL:045-548-4041

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新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?

新型コロナ感染で重症化の原因とされるサイトカインストーム。その鍵となるのは? koto_feja – iStockphoto

新型コロナの感染者のうち、どんな人が重症化しやすいのか。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「原因は、本来、身体を守るはずの免疫細胞が暴走するサイトカインストームだ。免疫の暴走を食い止めるには、『レギュラトリーT細胞』が欠かせない」という—-。

※本稿は前田孝文※本稿は、小林弘幸・著、玉谷卓也・監修『免疫力が10割 腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

「重症化」はICUでの治療が必要な状態

国内における新型コロナウイルス感染症では、感染しても約80%の患者が無症状か軽症で済むものの、高齢者や基礎疾患のある患者を中心に約15%は重症肺炎になり、約5%は致死的なARDS(急性呼吸促拍症候群)という呼吸不全に至ります。

新型コロナウイルス感染症において「重症化」というのは、この5%を指します。

ARDSに陥り、ICU(集中治療室)での治療が必要となった状態です。

重症化から回復しない場合、数日のうちに呼吸不全は呼吸困難へと進行し、深刻な炎症に陥った心肺は機能しなくなるため、ECMO(エクモ)という人工心肺装置を装着。ここまで至ると、残念ながら8割方の患者は命を落としてしまいます。

ウイルスの毒性だけならインフルエンザのほうが怖い

これを聞くと、「新型コロナウイルスはなんと恐ろしい毒性を持っているんだ」と思うのですが、こうした症状の悪化の原因はウイルスの病原性だけではないことがわかっています。

ウイルス単体の毒性でいえば、インフルエンザウイルスのほうがよほど怖いのです。

では、なぜ世界で100万人以上もの方が命を落としているのか?

その答えが、「サイトカインストーム」です。

本来、わたしたちの身体を守るはずの免疫細胞が火の嵐のように暴走し、全身に炎症を引き起こす免疫の過剰反応が、この感染症の重症化の原因なのです。

これは、2020年5月に、量子科学技術研究開発機構理事長で前大阪大学総長の平野俊夫先生によってあきらかにされています。

「免疫の暴走」サイトカインストーム

「サイトカイン」とは、免疫細胞同士が互いに協力したり、ウイルスとの戦いを有利に進めたりするために使う、免疫細胞が出す物質のことを指します。

例えば、司令官役のヘルパーT細胞が、抗体をつくるようB細胞に指示したり、ウイルス撃退の実行を担うキラーT細胞に出動要請をかけたりするのにも使います。

しかし、サイトカインにはガソリンのように危険な側面もあります。サイトカインの産生量が度を越せば、炎症は拡大して内臓や血管の機能不全を引き起こします。

その「やり過ぎ」の状態がサイトカインストームです。

平野先生の研究によれば、主に肺組織にいるマクロファージ(ウイルスを貪食したり、ウイルスの情報をヘルパーT細胞に伝えたりする免疫細胞の一種)から放出されるサイトカインが”主犯”とされています。

ウイルスに感染した細胞がSOS物質を放出し、免疫細胞を呼び寄せ活性化したり、マクロファージからサイトカインを放出させたりします。そのサイトカインに刺激された免疫細胞や組織細胞がさらにサイトカインを放出します。

このようにして、新型コロナウイルスの感染が引き金となり、免疫細胞や組織細胞によるサイトカインの産生が続いたのち、その共鳴を一気に増幅させる「IL-6アンプ」というスイッチが押されます。

そして、細胞間のサイトカイン放出の呼応が一気に増加し、サイトカインによる炎症はまたたく間に広がり、心肺が機能不全を起こすほどの肺炎となるのです。

サイトカインストームを未然に防ぐには

サイトカインストーム自体は、インフルエンザなどほかの重症化リスクのあるウイルスでも起こり得ることですが、新型コロナウイルスはとくに起きやすいことが脅威となっています。

そして、このサイトカインストームにおいて、もうひとつ炎症を悪化させるファクターがあります。それが、「免疫ブレーキの故障」です。

免疫の働きが正常な状態であれば、ウイルスの感染に対して免疫応答(ウイルスなどの外敵に対処する免疫細胞の一連の反応)が行われたあと、免疫細胞たちに「撤収」を呼びかける細胞がいます。

それが、「レギュラトリーT細胞」です。

ヘルパーT細胞、キラーT細胞と同じT細胞の一種で、免疫細胞たちを制御することが役割です。この細胞が正常に機能していれば、サイトカインストームも抑制されたはずなのです。

しかし、新型コロナウイルスに感染し、重症化した患者の血液中からは、このレギュラトリーT細胞を含むT細胞全般が極端に減ってしまっていることがわかっています。原因はまだまだ研究途上ですが、ふたつの理由が想定されています。

レギュラトリーT細胞が減少する2つの理由

ひとつめは、新型コロナウイルスの感染によってT細胞が減少しているのではないか、というものです。

どうやら新型コロナウイルスは組織細胞だけでなく、免疫細胞であるT細胞にも感染し、減少させている可能性があると考えられています。ただこれはまだ仮説の段階で、今後の研究が待たれます。

そのほか、炎症を起こしているほかの箇所へ動員されてしまっている可能性や、T細胞が生き続けるために必要な因子が枯渇してしまっている可能性などがあります。

重症者の体内では、キラーT細胞も減少していますが、司令官の役割を担うヘルパーT細胞と調節役のレギュラトリーT細胞の減少が著しく、これが免疫力低下の一因となり、サイトカインストームの発生を食い止めることができなくなっていると考えられています。

ふたつめは、基礎疾患や生活習慣の乱れです。

免疫細胞はわたしたちの身体から生み出される、身体の一部分です。そのため、健康状態を悪化させるような生活習慣や、基礎疾患による臓器の不調があれば、免疫細胞も不健康となり、正常に機能しません。

とくに、レギュラトリーT細胞は腸に多く生息する免疫細胞です。腸内環境が著しく悪化している身体では、新型コロナウイルスが感染する前からレギュラトリーT細胞が少なく、サイトカインストームを起こしやすい状態にあることが予想されます。

“不健康”が重症化を招く

これらの要因のなかでも、基礎疾患や生活習慣の乱れによる”不健康”がレギュラトリーT細胞減少の原因となっている点は、極めて重要です。

なぜなら、実際に国内外における新型コロナウイルスの死亡者の多くは、肥満症、あるいは糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱える患者であるからです。

そのような患者は、レギュラトリーT細胞の減少や機能低下によって、そもそもサイトカインの産生を誘発しやすい状態にあると考えられます。

こうした重症化の仕組みからわかるのは、新型コロナウイルスへの対処においては、外からの感染予防のみならず、自らの身体を”健康”に保ち、レギュラトリーT細胞を含む免疫細胞が適切に活動できるような「10割の免疫力」を維持することが非常に重要である、ということなのです。

Newsweek引用:新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは? | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

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語られない「コロナ嗅覚異常」本当のおそろしさ

 

ミッシェル・ミラーさんは、コロナに感染した後、キッチンに充満したガスのにおいに気がつかなかったという(写真:Joshua Bright/The New York Times)

新型コロナウイルス感染症の典型的な症状の1つに嗅覚の低下がある。これが最初の症状となる患者もいれば、唯一の症状となる患者もいる。そうした患者では、あたかもスイッチがパチンと切り替わったようにいきなり嗅覚が消え、多くの場合は味覚も失われる。

たいていの患者は通常、数週間以内に回復し、嗅覚と味覚を取り戻す。が、嗅覚と味覚が失われたままとなる患者も一部には存在する。これらの感覚がいつ戻るのか、そもそも戻るのかどうかは医師にもわからない。

新型コロナが持続的な嗅覚消失を引き起こす仕組みや治療法はほとんどわかっていない。しかし感染者は世界中で増えているため、専門家の中には、パンデミックで永遠に嗅覚や味覚を失う人が大量に出てくることを危惧する声がある。

本当の恐ろしさが理解されていない

においは味と食欲の双方と密接につながっており、嗅覚が失われるとたいていは食事の楽しみも奪われる。しかも、嗅覚が突然消失すると精神面や生活の質にも深刻な影響が出るおそれがある。

各種研究によると、嗅覚消失は社会的な孤立感や、喜びを感じられなくなる無快感症(アンヘドニア=うつなどの中心的症状の1つ)と関係している。記憶や感情はにおいと密接につながっており、嗅覚系は精神面の健康に重要な役割を果たしているが、この点はあまり認識されていないとハーバード大学医学大学院のサンディープ・ロバート・ダッタ准教授(神経生物学)は話す。

フェイスブックで活動する、ある支援グループに参加する新型コロナ患者9000人の経験をイギリスの研究者チームが調査したところ、多くのメンバーが食事の楽しみだけでなく、社交の楽しみも失ったと述べていた。そのせいで他者との絆が弱まり、孤立感が高まり、現実から切り離されたとすら感じるようになったという。

「公衆衛生の観点からすれば、極めて重大な問題だ」とダッタ氏。「全世界の新型コロナ感染者数を考えれば、嗅覚の消失が長引く人の割合がたとえ10%だったとしても、その人数は数百万人に達する可能性がある」。

栄養失調や体重減少の懸念も

中でも栄養摂取には直接的な影響が及ぶとみられる。嗅覚を失った人でも、辛い、甘いといった基礎的な味はそれまでどおりに感じられる可能性はある。ただ、風味に複雑さを加えているのはにおいだ。味覚は何百という嗅覚受容体が脳に信号を送ることで成立している。

つまり、においを感じ取れなくなると、多くの人は食欲を失い、栄養失調に陥ったり、意図に反して体重が減少したりする危険性が高まる。

嗅覚は、ガス漏れなど周囲の危険を察知する主要な警報システムとしての役割も担っている。例えば、高齢者が調理中の食べ物をコンロの上に放置して火事を起こしやすいのも、加齢による嗅覚の低下が一因だ。

嗅覚がなくなるだけでも大ごとだが、新型コロナから回復した人の中には、プラスチックの焼けるにおい、アンモニア臭、排泄物のにおいといった極めて不快な幻臭に悩まされる人もいる。嗅覚錯誤と呼ばれるゆがみだ。

カリフォルニア州サンタマリアで保護観察官をしているエリック・レノルズさん(51)は4月、新型コロナに感染して嗅覚を失った。

現在は、存在しないはずの悪臭を感じることが多いという。ダイエット飲料は汚物のようなにおい、せっけんや洗濯用洗剤はよどんだ水かアンモニアのようなにおいがするそうだ。「皿洗いはできない。吐きそうになる」とレノルズさん。

「何を食べてもガソリンみたいな味やにおい」

バージニア・コモンウェルス大学嗅覚・味覚障害センターのメディカルディレクター、エヴァン・ライター教授によれば、レノルズさんのような患者が知覚のゆがみから食物嫌悪症を発症するのは珍しいことではない。ライター氏はこれまでに、嗅覚を失った2000人のコロナ患者の回復過程を追跡している。

同氏の患者の1人は回復途上にあるが、「何を食べても、ほとんどがガソリンみたいな味やにおいがすると話している」(ライター氏)。

嗅覚を失うと「サブタイプを含めた受容体の集団がそれぞれに違った影響を受ける可能性がある。そのせいで、例えばステーキを食べる際に脳がいつも受け取っていた信号がゆがめられ、脳は犬の糞だとか、何かとても不快なものを食べていると錯覚させられるのかもしれない」とライター氏は話す。

東洋経済引用:語られない「コロナ嗅覚異常」本当のおそろしさ | The New York Times | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 (toyokeizai.net)

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子どもはコロナにかかりにくい? 10歳以上は油断しないで〈AERA〉


 

yahooニュース引用:子どもはコロナにかかりにくい? 10歳以上は油断しないで〈AERA〉(AERA dot.) – Yahoo!ニュース

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再感染やワクチン有効性低下の懸念も 南アフリカやブラジルの変異株の何が問題なのか

ブラジル変異株の系統樹(参考文献2より)

イギリス変異株、南アフリカ変異株、ブラジル変異株の比較(筆者作成)
イギリス変異株、南アフリカ変異株、ブラジル変異株の比較(筆者作成)

現在、イギリス、南アフリカ共和国で新たな変異株が世界各国に広がっており、また1月6日には新たにブラジルからの渡航者から変異株が検出されたことが国立感染症研究所から報告され、変異株の拡大が世界的な問題となっています。

その中でも再感染やワクチンの有効性低下の可能性が懸念されている南アフリカ変異株とブラジル変異株の現在の流行状況と、これまでに分かっていることをまとめました。

※イギリス変異株についてはこちらをご参照ください

南アフリカ共和国の変異株 501Y.V2の流行状況は?

南アフリカ共和国における新型コロナの新規患者報告数(Worldometerより)
南アフリカ共和国における新型コロナの新規患者報告数(Worldometerより)

2021年1月22日時点で、南アフリカ共和国では1,392,568人の新型コロナ患者と40,076人の死亡者が報告されています。

2020年12月18日に、南アフリカ政府は「501Y.V2」と呼ばれる新しい変異株の出現と急増を報告しました。最も早い症例は2020年10月に確認されています。

2021年1月13日時点で、南アフリカでは349例の501Y.V2変異株による感染例が確認されていますが、南アフリカでは新型コロナ症例のごく一部でしかウイルス遺伝子の配列解析が行われていないため、実際には349例よりもずっと多くの変異株感染事例が広がっているものと思われます。

世界における南アフリカ変異株501Y.V2の報告国. 2021年1月19日現在(参考文献1より)
世界における南アフリカ変異株501Y.V2の報告国. 2021年1月19日現在(参考文献1より)

2021年1月19日時点で、23カ国で約570例の501Y.V2が確認されています。

フランスでは、2020年12月下旬にモザンビークから宗教行事に参加した旅行者から持ち込まれたクラスター事例が報告されています。5人の旅行者から感染が拡大し、小児を含む29人の感染者が報告されています。このうち1名はICUに入院しているとのことです。

その他の南アフリカ変異株の大部分は旅行に関連していますが、すべての事例で南アフリカへの旅行歴があるわけではなく、さらに、イスラエルとイギリスでは、南アフリカへの渡航歴のない南アフリカ変異株による事例が報告されています。

日本でも12月28日に成田空港検疫所で南アフリカ滞在歴のある新型コロナ患者から南アフリカ変異株が検出されたことが報告されました。

南アフリカ変異株 501Y.V2の特徴は?

南アフリカの変異株 501Y.V2と南アフリカでの広がり(doi: https://doi.org/10.1101/2020.12.21.20248640)
南アフリカの変異株 501Y.V2と南アフリカでの広がり(doi: https://doi.org/10.1101/2020.12.21.20248640)

南アフリカ変異株は、イギリスの変異株とは関連ない系統の進化と考えられていますが、イギリス変異株と同じくN501Yというスパイク蛋白の変異があります。

これまでの研究では、このN501Yという変異によってスパイク蛋白がACE2受容体により強固に結合することが示されており、感染性が増加している可能性が懸念されています。

ロンドン大学衛生熱帯医学大学院の解析では、南アフリカ変異株は南アフリカで以前に流行していた新型コロナウイルスよりも50%感染性が高いと報告されています。

南アフリカ変異株では重症化しやすいのか、については現時点では明らかではありません。ただし、変異株が重症度に与える影響は変わらないとしても、感染性が増加し感染者が増えれば重症者も増えることになります。

南アフリカ変異株は、回復者血漿やモノクローナル抗体に対する抵抗性が示されています。

これはつまり、南アフリカ変異株には既存の新型コロナウイルスに対して作られたヒトの抗体や人工的に作られた抗体が効かなくなっていることを意味します。

この事実は、既存の新型コロナウイルスに感染した人も再感染するではないか、あるいは新型コロナワクチンは既存の新型コロナウイルスのスパイク蛋白に対する抗体を体内に作るものですので、現在海外で接種が行われている新型コロナワクチンの有効性低下の懸念に繋がります。

実際にこの南アフリカ変異株で再感染が起こりやすいのか、ワクチンが効かないのかについてはまだ十分なデータがありません。

ブラジルの変異株 P.1の流行状況は?

2021年1月10日、ブラジルのマナウスからの渡航者4名から変異株が検出されたと報告されました。

1月12日には、この日本から報告されたウイルスと同じ変異株に関する報告がブラジルのマナウスから報告されています。

現在、この変異株はマナウスで急速に広がっているようであり、12月中旬から下旬にかけてマナウスの医療機関を受診した31例患者から検出された新型コロナウイルスのうち13(42%)がこのブラジル変異株P.1であったことが確認されています。

2021年1月18日には、ブラジルから韓国への旅行者からブラジル変異株P.1が検出されたと報告されています。

ブラジルの変異株 P.1の特徴は?

ブラジル変異株P.1のSARS-CoV-2ゲノム配列の進化的解析(参考文献2より)
ブラジル変異株P.1のSARS-CoV-2ゲノム配列の進化的解析(参考文献2より)

現在、ブラジル変異株P.1の感染性の変化を示す微生物学的、疫学的証拠はまだありませんが、イギリス変異株VOC 202012/01や南アフリカ変異株501Y.V2で見られる「N501Y」という変異が感染性の増加と関連していることが示唆されており、ブラジル変異株P.1でも同様に感染性が高いことが懸念されます。

ブラジル変異株では重症化しやすいのか、については現時点では明らかではありません。

ブラジル変異株は、南アフリカ変異株と同じE484Kという変異を持っています。

このE484Kという変異は、新型コロナウイルスに対するモノクローナル抗体回復者血漿に対する逃避変異(ウイルスが抗体に中和されることから逃げるための変異)として報告されており、実際に新型コロナウイルスを模倣した実験用のウイルスにE484K変異が起こると、既存の新型コロナウイルスから回復した人が持つ中和抗体の活性が10分の1以下になると報告されています。

新型コロナウイルスに対する免疫は抗体による液性免疫とT細胞による細胞性免疫が関わっていますので、中和抗体の活性の低下がそのまま再感染のリスクやワクチンの効果低下となるわけではありませんが、ブラジルで注目すべき症例が報告されています。

ブラジル変異株に再感染した事例の経過(参考文献2より)
ブラジル変異株に再感染した事例の経過(参考文献2より)

3月24日に1回目の新型コロナ感染が確認された29歳の女性が、12月19日に年末のパーティーに参加した際に抗体検査を行い陽性が確認されています。

しかし、その8日後に2回目となる新型コロナの症状が出現し、ブラジル変異株が検出されました。

この報告は、過去の新型コロナウイルスの感染によってできた抗体が、ブラジル変異株には無効である可能性を示唆しています。

もう一つ気になるのは、マナウスは2020年の春に新型コロナの大流行を経験し、10月の時点でマナウスの住民の76%が新型コロナに感染したという推計が発表されていましたが、マナウスでは現在、新型コロナ症例の急増による第2波を迎え医療システムを大きく圧迫しています。

まだ詳細は分かっていませんが、この第2波に感染している人の中には第1波にも新型コロナに感染した人が含まれているとすれば、現在、世界で約1億人の新型コロナ感染者が報告されていますが、この1億人を含めて全ての人類がこのブラジル変異株には免疫を持たない可能性があります。

また、南アフリカ株501Y.V2と同様にE484Kという変異を持つことから、現在海外で接種が開始されている新型コロナワクチンも有効性が低下する可能性があります。

日本で南アフリカ変異株やブラジル変異株が広がる可能性は?

現時点では空港検疫により南アフリカ変異株が1例、ブラジル変異株が4例見つかっています。

日本で新型コロナウイルスの遺伝子配列まで読まれているのは、およそ10例に1例ですので、日本国内で見つかっていないだけの可能性もありますが、少なくとも蔓延しているような状況ではないと考えられます。

南アフリカ変異株とブラジル変異株は、イギリス変異株とも特性が一部異なり、日本国内で広がってしまった場合の影響はイギリス変異株よりも大きいかもしれません。

日本国内で南アフリカ変異株、ブラジル変異株が拡大するのを防ぐためには、

・現時点で見つかっている変異株症例の厳格な隔離

・海外からの帰国者の検査体制の強化全症例で遺伝子配列解析が実施されています

・外国人の入国規制強化(現在政府は2020年12月28日から外国人の新規入国を中止しています)

などが必要と考えられます。

現在、日本は過去最大規模の新型コロナの流行を経験しており、症例数もまだまだ増加傾向です。

すでに一部の地域では本来必要な医療が十分に提供できなくなってきていますが、この状況で日本国内で変異株が広がってしまえば、まさに危機的状況となるでしょう。

日本国内でこれ以上深刻な流行を引き起こさないためにも、今こそ一人ひとりが感染対策を徹底すべき時です。

・できる限り外出を控える

・屋内ではマスクを装着する

・3密を避ける

・こまめに手洗いをする

といった基本的な感染対策をより一層遵守するようにしましょう。

忽那賢志
感染症専門医

感染症専門医。2004年に山口大学医学部を卒業し、2012年より国立国際医療研究センター 国際感染症センターに勤務。感染症全般を専門とするが、特に新興再興感染症、輸入感染症の診療に従事し、水際対策の最前線で診療にあたっている ※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。本ブログに関する問い合わせ先:skutsuna@hosp.ncgm.go.jp、研究プロフィール:https://researchmap.jp/kutsunasatoshi

yahooニュース引用:再感染やワクチン有効性低下の懸念も 南アフリカやブラジルの変異株の何が問題なのか(忽那賢志) – 個人 – Yahoo!ニュース

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花粉症が新型コロナ感染拡大リスクに 昨年2倍予想で新たな脅威

 

ウレタンマスクはおしゃれだが役に立たない

マスクは不織布の物を(C)日刊ゲンダイ

yahooニュース引用:花粉症が新型コロナ感染拡大リスクに 昨年2倍予想で新たな脅威(日刊ゲンダイDIGITAL) – Yahoo!ニュース

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「コロナよ、お前はすごくない」 ”コロナ、お前すげーわ” の医師が示す新型コロナ4つの弱点

 

私は東京都の都心の外れ・八王子市というところにある小さな総合病院に勤務する内科医、國松淳和です。

さて、コロナ。「ウィズコロナ」なんて言葉があるようです。私の周りでこの言葉を使う医療従事者を見たことがないので「ウィズコロナ」のことは正直よくわかりません。識者に聞いてください。

前回の記事で、「敵ながらあっぱれ・コロナお前なかなかやるな」という趣旨のことを確かに私は書きましたが、「ウィズコロナ、一緒にいたい」なんて1ミリも思っちゃいません。一緒になんて絶対いたくないです。敵のことはリスペクトしますが、この戦いには絶対勝ちたいです。何としても封じ込めを目指したいです。

前回は「コロナ、お前すげーわ」という点について述べましたが、今回は「コロナよ、お前はすごくない」という点についてまとめましたのでどうぞお読みください。

確かに狡猾なウイルスだなと思わされる一方で、コロナにも弱点があると思います。そこを突いていきましょう!

■「コロナよ、お前はすごくない」その1

 →『流水やアルコールで予防対策が可能』

もし新型コロナウイルスが、たとえば「マイナス1000度から急激に加熱して400度の熱風を3分間吹き付けなければ死なないウイルス」だとしたら恐すぎて無理(この場合は、むりぽ・無理ゲー、などと呼んでもいいでしょう)ですが、水道の水を使い石鹸で洗っちゃえば手についたウイルスはなくなってしまうのがコロナです。

大したことありませんよね。

小学校でもできます。ちゃちゃっと洗うだけではダメですが、たとえば好きな歌を歌いながら石鹸で手を洗っていれば、その歌の「1番」を歌っている間に十分ウイルスはいなくなります。楽勝です。

■「コロナよ、お前はすごくない」その2

 →『元気な人間に侵入すると、免疫で無力化される』

コロナウイルスは厄介ですが、元気な人間の免疫は非常に有能です。感染したとしても、人間の免疫は即座にウイルスを認識し、殺傷し、中和し、お掃除して排除できます(もちろんウイルスが侵入した後には、それなりにただ事ではない生体反応は起こるわけですけれどそれを乗り切れば)。

「何をいう。抗体が残っているではないか」というかもしれません。いえ、こっちこそ「何をいう」ですよ。抗体というのは病原体ではありません。

・・・それはさておき、あの厄介で狡猾な新型コロナでさえも、生体に侵入後、2週間くらいどこへも行けずに時間がたってしまえば結局最後は人間の免疫で無力化するんです。ただウイルスは自分たちが死なずに生存していきたいために、増殖して他の人へうつるんです。それは、人間の中でしか生きられないくせにずっと1人の人の中にいたのでは無力化してしまうということをウイルスは知っているからなんですね。次々と増やして別の人間にうつっていかなきゃ生きていけないんですあいつら。

大したことありませんよね。

要は人にうつさなきゃいいんです。人にうつさなきゃ、コロナに勝てます。

だから、予防なんです。手洗い・マスク・三密回避なんです。

これを「いつまでも子供相手みたいなこと言うな!抜本的な対策をしろ!」と憤る人がいると聞きましたが、「手洗い・マスク・三密回避」が幼稚っぽいなんてとんでもない。これが最善・最適の戦略なんですよ。コロナとしては人間に「手洗い・マスク・三密回避」をされちゃうと困るんですよ。人にうつることができないから。

実はあいつらを困らせるのに、特殊な対策は要らないんですよね。皆さんも憤って声を上げる前にマスクをしましょうね。あと、前々から血圧が高めなんて言われている人は、この際治療しておきましょう。新型コロナの重症化の危険因子の1つとされていますよ。

■「コロナよ、お前はすごくない」その3

 →『おれたちのほうが多様』

変異株とかなんとかって言ってますが、まあウイルスも必死なんでしょうね。しょうがないです。

ただ、私たち人間だってまあまあ多様ですよ。これでダメならこれ、とかいろいろ対案を出せたりします。賢いですよね。

ウイルスは生きるのに必死なんですよ。それに引き換え、私たちは余裕あります。芸術や文化、芸能も途絶えていません。電気やインターネット、水道などが壊滅してるわけでもないので、基本的な生活も維持できています。それなりに楽しみもあります。

ウイルスはしょせん自分ひとりじゃ生きられないんですよ。それに引き換え、私たちは「ひとりメシ」とか「リモートワーク」とか「コロナに関するまともな知識を得る」みたいなことをすることができます。しみじみ、1人で。ゆっくりと。

大したことありませんよね。

自分たちのことをかなりたくさんやりながらも、「手洗い・マスク・三密回避」のような単純な戦略で対策できてしまう。正直楽勝です。

■「コロナよ、お前はすごくない」その4

 →『人間には、未来を支える子供や若者たちがいる』

コロナよ、君たちに希望はないですよ。

ウイルスがどんどん増殖していくのは、単なる奴らの生存戦略であって、それでしかウイルス的には未来への希望がないからです。

大したことありませんよね。

その点私たちには希望があります。たとえば子供たちです。

先日私はバスに乗っていました。降車した時のことです。

私がバスから降り、歩道を歩き始めたところ、私よりもちょっと先に降りていた親子(母親と小学2年生くらいの男児)の姿が眼前に見えました。2人は立ち止まって何かしています。

何をしているかはすぐわかりました。

2人でにこにこしながら、アルコールで手指消毒をしているのです。携帯用のものだと思います。

びっくりしたのはその男の子の手つきです。

こちらの資料は、石鹸・水道水を使った手洗いの図(厚生労働省HP)ですが、たとえば私たち医療者はアルコールを使った速乾性消毒剤を使う時でもほぼこの図のような手順に準拠します。

私がびっくりしたのは、その小さな男の子がこの図の③を普通に実践できていたことです!

ちゃ〜んと左右の指先を最初の段階で洗っており、そのあまりの正しさと慣れた手順に驚愕いたしました。しかし⑤もちゃんとやってました。

おそらくですが、このお母さんがちゃんと教えたんでしょうね。素晴らしいです。

私の主観になりますが、この親子はなんだかとても楽しそうでした。

このコロナ禍で「マスクを外せ!子供たちの笑顔を取り戻せ!」とかいう声があると聞きましたが、だったらこの親子はなんなんでしょうね。とても楽しそうでしたよ。

こういう未来の宝のような存在がいるとわかれば、まだまだ私も頑張れます!

コロナよ、君らにはそんな存在はいないだろう。どうだ参ったか。人類にはいるんだぞ。

小学2年生でも習得できてしまう正しい手洗いの習慣。ぜひ、大人たちも身につけておきたいですね!

今回は以上になります。医療従事者は、特に自分たちに「拍手をして欲しい」「声援を送って欲しい」なんて思っておりません。

感染者が減ることを願っております。

「それでも何か医療者にできることをしたい」ということであれば、未来の宝である子供たちにおこづかいでもあげてあげてください。さぁ!思い立ったら今です。すぐにお孫さんなどに連絡し、本やパソコンでも買いなさいねと送金しましょう。

國松淳和日本内科学会総合内科専門医, 日本リウマチ学会リウマチ専門医

内科医(総合内科専門医・リウマチ専門医)/医書書き。2005年~現・国立国際医療研究センター病院膠原病科, 2011年~同院総合診療科。2018年~医療法人社団永生会南多摩病院総合内科・膠原病内科部長。不明熱や不定愁訴, 「うちの科じゃない」といった臨床問題を扱っているうちわけがわからなくなり「臓器不定科」を自称するようになる。不定, 不明, 難治性な病態の診断・治療が専門といえば専門。それらを通して得た経験と臨床知を本にして出版することがもう1つの生業になっており, 医学書の著作は多い。愛知県出身。座右の銘:特になし。※発信内容は個人のものであり, 所属した・している施設とは無関係です。

yahooニュース引用:「コロナよ、お前はすごくない」 ”コロナ、お前すげーわ” の医師が示す新型コロナ4つの弱点(國松淳和) – 個人 – Yahoo!ニュース

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「コロナ、お前すげーわ」現場医師が見た5つの ”新型コロナ、ここがすごい”

 


 

私は東京都の都心の外れ・八王子市というところにある、あまり大きくはない総合病院に勤務するいち内科医です。

さて、コロナ。流行ってますね。コロナ、私も対応してますよとても。しかし私の専門は一般内科であり、あと少し炎症や免疫などを専門にはしていますが、感染症…ましてやコロナの専門家では当然ながらありません。

というか、新型コロナの専門家はいないようなもんですよね。感染症医ですら、ほんとは普段はコロナなんかを診るわけではなく、ダニ媒介感染症が専門だったりするわけです。また現在呼吸器科医の多くがコロナの前線へかり出されていますが、本来は肺がんや間質性肺炎の専門家だったりします。救急医も同様に最前線にいる形になっていますが、本来は外傷や広域災害が専門だったりするわけです(まあ広域災害みたいなものですけど)。

だからというわけではないですが、1年前にまず感じた印象と今とで、新型コロナへの考え方も変わってきたのも確かです。最初から誰もが「わかっていた」「訳知り」ではなかったわけですから。

いやいや、訳知り顔でドヤって言っておられた医者がたくさんいたじゃないですか、って? そうですね。そうかもしれません。だったら私が代わりに謝ります。ごめんなさい。

そしてさらに代表して(何の代表かはさておき)、今回の記事では私・國松が「コロナ、お前すげーわ」という点について、エビデンス分析というより診療現場感満載にまとめてみました。

■「コロナ、お前すげーわ」その1

 →『潜伏期間がほどよく長い』

潜伏期間というのは、ウイルスが体に侵入してから症状が出るまでの期間とお考えください。SARSコロナウイルス2(以下、新型コロナ)感染症では、潜伏期間は 1 〜14 日間とされていますが、5日前後くらいが多いようです。これは現場での感覚と合致しています。「前日1日外出してて冷えたので、そこでうつりました」と主張される患者さんがたまにおられますが、多分違いますね。

ところで皆さん、3日前の晩ご飯は何でしたか? と突然聞かれて即答できる人はおりますか? いないですね。私など昨日のお昼ですら何を食べたか即座に言えません。

新型コロナ感染症(Covid-19と呼びます)では、発症するざっくり3〜7日前にはすでにウイルスの侵入が完成していることになっていまして、逆に言えば、3〜7日間はまだ元気にしていたということになります。

新型コロナ感染症が、「リスク行動 →即日・翌日とかにすぐ発症」のような感染症であれば、けっこう意外と皆さん気をつけるんですよ。わかりやすいから。この感覚は臨床医だけのものでしたらすみません。でも何となくわかりますよね?

■「コロナ、お前すげーわ」その2

 →『最初はまさしく”ただのかぜ”にしかみえない』

その2はその1と関連します。

ハイ出ました、”コロナはただのかぜ”。このコロナ禍では「コロナはただのかぜか問題」が度々論争になりましたが、今回はそれではありません。

多くの新型コロナの病型(症状のパターン)において、初期症状はまさしく”ただのかぜ”にしかみえないことが多いんです。いや、これ本当です(あくまで初期です)。

すでにかかった方で、「いやそんなことない!コロナやばかった!」とおっしゃる人もいるかもしれませんが、それはそれでOKです。ただ、世の中にはネットなどで声をあげない人もいるんです。それは「割とあっさり治った人」たちだと私は思います。あっさり治って終わったのに、ネット上でものを言う必要ってありますかね。

・・・脱線しました。戻ります。

初期が”ただのかぜ”にしかみえないということの恐ろしさ、わかりますでしょうか。まず医療者に関してです。初期が”ただのかぜ”にしかみえなかったらどうなるでしょう。油断します。なんせ今までずっと見続けてきたかぜそのものですから。

次に患者さんです。症状が軽く感じたり「ああ、かぜだな」と思えば、まず様子をみると思いますが(ここまではいいです)、まさに軽いがゆえに、休息したり出勤・登校を控えることなく本来すべきことをしてしまいます。お仕事を持たない人でも、たとえば親の介護で施設に行って親に面会しておむつを置きにいくとかなども、症状が軽ければできてしまいます。そういえばこの1年、あれほど多かった「高齢者施設に入所中の高齢者の肺炎」が減りました。ああ、そういうことだったんですね(※筆者の感想です)。

■「コロナ、お前すげーわ」その3

 →『全員が重症化するわけではない』

その3はこれ、すぐに理解できますか? 「全員が重症化するわけではない」なら、そりゃいいじゃないと思われるかもしれません。そうではないのです。逆に考えてください。

もし仮に「新型コロナ感染→ほぼ全員が重症化・9割が死亡」とかいうウイルスだったらどうします? 完全に東京事変です。知事や厚生労働大臣になったつもりで考えてください。とんでもなく厳格な隔離と封鎖をして、ウイルス拡大を鎮圧するはずです。

新型コロナはそうではないのです。2020年12月16日時点での統計によれば、死亡率は60代で1.4%, 70代で4.8%, 80代以上で12.0%です。私たち医療者からすると十分恐ろしい死亡率ですが、例えば30代以下の死亡数が極めて低いことからすると、日頃元気に過ごしている世代ほど「特にとんでもなく恐ろしいウイルス」とは考えないかもしれません。しかもウイルスが蔓延した今、周りの身近な人が新型コロナにかかってもあっさり復帰している様子などを見てしまうとよりそう思うかもしれません。

もっと言うと、いくら中高年でも全員が「感染=重症化」というわけでもないというところが、私などは「コロナすごいなお前」と思ってしまいます。多くの人は大丈夫にさせておいて、ロシアンルーレット的に重症化させ、そして重症化した人を確実に集中治療室に追いやり、結果として重く医療を圧迫してくるきわめて狡猾なウイルスなのです。

■「コロナ、お前すげーわ」その4

 →『高齢になればなるほど死亡率が高い』

あれ。これはその3と同じではと思われましたよね。その4は少し意図が違います。先ほど若年者は死亡率が低いと申し上げました。新型コロナの恐ろしいところは、こういう若い元気な人を運び屋にするところです。

もし子供や若い人を重点的にアタックするウイルスなのであれば、それなりに気をつけるので、若い人も行動を抑制しますし、中高齢の方も子供や若者に近づかないように気をつけることができます。しかし新型コロナは、子供や若い人を運び屋に仕立て上げることができるウイルスなのです。子供はかわいいですもんね。じじばばは容易に近づきます。

■「コロナ、お前すげーわ」その5

 →『多くの人の、”命”ではなく”距離や会話”を奪うウイルス』

はい、最後は皆さんの制限された行動に関することです。すでにわかり切っていて、言うまでもないことかもしれません。

たとえばこういうコロナ禍のように社会が不安定になったとき、皆さんならどうしますか? たとえば震災などの大災害でもいいでしょう。

なんか、励まし合いません?

いや、そういう優等生みたいな話じゃなくて、コミュニケーションを多く取ろうとすると思うんですよ。あるいは、人は誰でも嫌なことや辛いことがあれば、人と会って顔を見て安心して、ゆっくりお話ししたいからお食事やお酒を飲みながら過ごしたりしますね。

新型コロナの野郎(失礼)の対策に関しては、これを控えろというわけです。でもそれにはわけがあって、「飛沫(ひまつ)」を介して感染しやすいことがわかっているからです。マスクをしながら食べたり飲んだりは、できませんよね。できる人おられますか? 食べたり飲んだりするときは、マスクを必ず外しているのです。誰でも。

だから、

・そういう場に行くことを避けろ

・行ってもあまりしゃべるな

・大人数はやめろ

という奇妙なお願いをせざるを得なくなっているのです。

以上、「コロナ、お前すげーわ」的な事柄をまとめてみました。

コロナ、お前は本当にすごいです。参りました。ここまでとは正直思いませんでした。私は(最初の頃)ずっと思い違いをしていました。

一般の皆さん、ならびに新型コロナウイルスの皆さん、すみませんでした。

1年前、少しでも大丈夫そうなことを言ってすみませんでした。

でも、専門家(私は内科臨床医という専門家)というのは、心中では断言口調では考えていないものです。医療現場がとても不確かなことは、コロナ前のずっと前から少なくとも臨床医は知り抜いていましたから、状況に応じて考えを変えるということはずっといつもしてきたつもりです。

1月11日現在、新型コロナの脅威は医療現場のとにかくあらゆるリソースを逼迫しています。もう私たちがもつかどうかは正直わかりませんが、もうコロナの野郎とは呼ばずに、類まれな狡猾さで私たちを本気にさせた病原体としてリスペクトするくらいの気持ちでやっていこうと思います。

國松淳和日本内科学会総合内科専門医, 日本リウマチ学会リウマチ専門医

内科医(総合内科専門医・リウマチ専門医)/医書書き。2005年~現・国立国際医療研究センター病院膠原病科, 2011年~同院総合診療科。2018年~医療法人社団永生会南多摩病院総合内科・膠原病内科部長。不明熱や不定愁訴, 「うちの科じゃない」といった臨床問題を扱っているうちわけがわからなくなり「臓器不定科」を自称するようになる。不定, 不明, 難治性な病態の診断・治療が専門といえば専門。それらを通して得た経験と臨床知を本にして出版することがもう1つの生業になっており, 医学書の著作は多い。愛知県出身。座右の銘:特になし。※発信内容は個人のものであり, 所属した・している施設とは無関係です。

yahooニュース引用:「コロナ、お前すげーわ」現場医師が見た5つの ”新型コロナ、ここがすごい”(國松淳和) – 個人 – Yahoo!ニュース

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