新型コロナの発生から1年がたちます。その間に知見や経験が増えて、力を入れたほうがよい対策とそうでもない対策の違いも分かってきました。2020年12月7日現在までに分かったことをもとに、職場内クラスターを防ぐ対策を8つあげてみました。
1. 予防のための体制
新型コロナ関する情報収集、予防を行う上での課題と対策、感染者(疑いを含む)が発生した時の対応などについて協議する体制(部門あるいは会議体)を設ける。
組織の長は上記で協議した内容を把握し、迅速に必要な支援および指示を行う。
新型コロナについて職員が相談可能な窓口を設け、中立的かつ非懲罰的な対応を行う。症状を申告した職員や感染した職員を責めるようなことはあってはならない。懲罰は積極的な申告を阻むという弊害を生みやすい。
2. マスクの活用
屋内でも屋外でも互いの顔が1~2メートル以上に近づくときはマスクをつける。
窓がなく、十分な換気が行われているかどうか分からない部屋に複数名で滞在するあいだは、常にマスクをつける。その場合の滞在時間は必要最小限とする。
フェイスシールドあるいはマウスガードはマスクの代用にはならない。
3. 感染リスクが高まる「5つの場面」を避ける
①飲酒を伴う懇親会など
・注意力の低下や大声での会話が感染の原因に
・回し飲みや橋などの教養がリスクを高める
②大人数や長時間におよぶ飲食
・接待を伴う飲食、深夜のはしご酒に注意
・5人以上では大声で飛沫が飛びやすくなる
③マスクなしでの会話
・学校の寮の部屋、トイレなどの共用部分で感染が疑われる事例あり
④狭い空間での共同生活
・昼カラオケや、移動中の車内も注意が必要
⑤居場所の切り替わり
・休憩時間の更衣室や喫煙所などで、環境の変化や気の緩みから感染リスクが高まる
職場のなかで、マスクのない近距離での会話が起こりうる場所(食堂、休憩室、給湯室、ロッカールーム、トイレ、喫煙所、移動中の車内など)をリストアップし、安全な利用の仕方を検討し、ポスターなどで周知する。
職場の外で、マスクのない近距離での会話が生じうる機会(接待、ランチ、飲み会など)を制限する必要性や方法を検討する。→出張・旅行中を含む
会議や研修会、面談などは可能な限りオンラインツールを使って開催し、人が接触する機会を極力減らす。
4. 室内を快適な温度に維持しつつ、換気を図る
窓は常時少しだけ開けて、適切な室温を維持しながら換気を行う。
窓のない部屋では、扉をあけてサーキュレーターを回すなど、可能な方法で換気をはかる。
オフィスに人がいる状態で二酸化炭素濃度を測定することも検討する。
5. 手指衛生
「健康な皮膚を維持しながら手を清潔に」を意識して、適切な方法とタイミングで手指衛生を行う。
6. 在宅勤務や時差出勤
以下について検討する。
在宅勤務(テレワーク)の選択を可能にする。
公共交通機関が混雑しない時間帯に出退勤できるようなフレキシブルな勤務体制とする。
自転車や自動車通勤を選択する職員のために駐輪場や駐車場の利用を容易にする。
チーム制を導入して勤務時間帯をずらすことや、1日の就業時間を短縮する。
7. 感染者の早期発見と重症化予防
1) 健康管理
毎日、出勤前に新型コロナで見られる下記の症状の有無を確認する。
発熱だけに注目しない。特に発症初期に熱が出るとは限らないので、新型コロナで見られる症状があれば積極的に感染を疑う。
渡航などの際に受けた検査が陰性であっても非感染を証明できないため、症状がみられた場合は新型コロナの可能性を疑う。
症状のある職員が、医療機関を受診する手順を明確にする。→症状がある場合、全額自己負担のいわゆる自費検査を受けるのではなく、身近な医療機関に相談する。
ごく軽い症状(なんとなくだるい、のどに違和感があるなど)が出現した場合の対応を明確にする。 ※例えば他の職員とマスクを外した接触は避け、症状が強くなったときは直ちに就業を停止するなどの対応を明確にしておく。
職員自身や世話や介護が必要な家族が体調不良のときに休暇を取得しやすい体制を作り、気兼ねなく申告できる文化を醸成する。→雇用調整助成金等を活用した休業の実施 →子どもの世話や家族の介護が必要な労働者のための有給の休暇制度の導入
体調不良の際の就業停止の期間や復職の条件について定める。
職員が濃厚接触者となった場合の就業停止の期間や症状が出現した際の対応について定める。→濃厚接触者になった場合は、検査結果にかかわらず、推奨される就業停止基準を過ぎるまでは就業停止とするのが安全である。
新型コロナが疑われる職員が発生したときの対応について定める。→新型コロナウイルス感染症の陽性者等が発生した場合の対応について
必要時、産業医や保健所に相談する。
新型コロナでみられる症状
発熱
咳
喉の痛み、息苦しさ
倦怠感、寒気、頭痛、関節痛
味や臭いを感じられない
腹痛、下痢、吐き気、嘔吐
結膜炎
2) ハイリスク群への配慮
感染した場合に重症化しやすい年齢(目安として60歳以上)あるいは基礎疾患(糖尿病、心不全、慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、高血圧症、がんなど)のある職員は、流行期には優先的に在宅勤務(テレワーク)が選択できるようにするか、
職場復帰の時期を流行がある程度治まったあとにずらすなどの配慮を本人と相談しながら行う。
3) 都道府県間の移動や海外渡航に関する規定を設ける
業務に関連する国内の移動について規定を設ける。
海外出張を行う場合の出国時、帰国時、滞在中の注意事項について定める。
8. 職員教育
1~7について職員に対して定期的に指導や研修を行う。
日本語を母語としない外国人労働者の理解を支援する。
新型コロナの特徴について基礎的なことを知っておくと、対策の根拠が分かり、必要性について納得が得られやすい
職場での感染を防ぐことは、家庭内感染を防ぐことにつながります。特に家庭の外で、感染リスクを高める5つの場面を防ぐことがカギになります。
今回あらためてご紹介した対策は雇用形態にかかわらず、企業で働くあらゆる人が標準的に実施することが勧められます。新型コロナの感染予防には、職員1人ひとり1人が自主的に行動様式を変えることが求められます。
行動が変化し、定着するには、少なくともそのことによって職員が不利益を被らないようにすること、そして、不利益を被らないということを職員が知っていることが大切です。
また、これらの対策の”やり方”には100点満点の正解はありません。関係者とフランクな意見交換をしながら、企業に合う現実的なやり方を模索し、時間をかけて定着させる努力が必要になります。
Yahoo!ニュース引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/sakamotofumie/20201208-00211467/
クラスター発生は日々増えており、看護師不足で自衛隊を派遣される程の事態となっています。
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